１．スタート 　ラインが自分の前の地面に真直ぐ延びているところからスタートします。フライリールからラインを足下に５メートルほど垂らしておいて下さい。またラインハンドをロッドハンドの近くに持ってきていることに注意して下さい。
	２．ピックアップ 　　　（またはバックキャスト） 　ピックアップ・アンド・レイダウンのところでマスターしたように、バックキャストを行います。ロッドが11時くらいまで起きた時に、ラインハンドでフライラインをグイーッと引きます。ロッドにかかる負荷が大きくなることを、ロッドハンドで感じ取って下さい。
	３．ポーズ 　ロッドハンドがポーズの状態になったら、フライラインが後方にのびていきますので、それに合わせてラインハンドをロッドハンドの近くまで移動して下さい。この状態でフライラインが後方にのび切るのを待ちます。
	４．フォワードキャスト 　フォワードキャストを行います。ロッドが11時くらいまで来たところで、ラインハンドでフライラインをグイーッと引きます。ロッドにかかる負荷が大きくなることを、ロッドハンドで感じ取って下さい。
	５．ポーズ 　ロッドハンドがポーズの状態になったら、フライラインが前方にのびていきますので、それに合わせてラインハンドをロッドハンドの近くまで移動して下さい。この状態でフライラインが前方にのび切るのを待ちます。 　このあとフォルスキャストを続ける場合は２に戻ります。フライを前に飛ばす場合はラインハンドで掴んでいたラインを放して下さい。足下に垂らしていたラインが勢い良く飛び出していくはずです。

　ダブルホールのフォルスキャストを何度か繰り返す中で、ラインの長さを少しずつのばしていきます。目安としては12〜15メートルのラインが出ている状態までラインをのばして下さい。ちなみにフォルスキャストは上の写真の動作の２から５を繰り返すことで行います。
　フォルスキャストばかりしていてはフライを前に飛ばすことは出来ません。２回のフォルスキャストで前にフライを飛ばす場合は、「１→２→３→４→５→２→３→４→５→２→３→４」という動作に続いて、４あるいは５の状態でラインハンドで掴んでいたラインを放す（シューティングshootingする）」ということになります。

　さてさて、ダブルホールの動作をアニメにしてみましたので、ご覧ください。お気づきのように、ラインを引っ張る（ホールする）タイミングは「意外と遅め」であることがポイントです。
　バックキャストスタートの際、ロッドが動き始めてからしばらくは、ロッドハンドとラインハンドが離れないように腕を動かし、ロッドのグリップがほぼ垂直に立つ頃に素早くラインをグリップと反対側へと引っ張ります。こうすることでラインのスピードがアップし、ホールせずにキャストしていた時よりもはるかにラインスピードが上がります。そしてポーズしている間にラインハンドをグリップの位置まで素早く戻すのですが、この時はラインがのびていくのに合わせるようにし、ラインが弛まないように注意する必要があります。ポーズから次のフォワードキャストのストロークへ移ったときも、しばらくはロッドハンドとラインハンドが離れないように腕を動かし、ロッドのグリップが垂直に立つころにホールを開始します。その後の動作はバックキャスト時とほぼ同じです。
　こんな変な腕の動かしかたなんて、フライキャスティングの時以外にはやりませんよね。ですから最初のうちは腕の動きがぎごちなくなりますが、気になさらないで下さい。慣れるしかありません。最初はロッドを持たずに腕の動きだけを部屋などで練習してみて下さい。シャドーボクシングならぬ、シャドーキャスティングですね(^^;